♪変わらないもの/奥華子

❀変わらないものを信じたけれど、やっぱり無くて、でもまたもう一度探しに行こう、って時に聞く曲❀

 

https://youtu.be/Lq2-HHP04jM?si=ZYVANe3bvYhBjDBm

 

 

小学校の国語の授業で先生が言った言葉

 

諸行無常。ものごとは常に移り変わり、永遠に変わらないものはないということ。”

 

 

私はそれを聞いてから、【諸行無常】って言葉が嫌いになった。

 

一見悲しい意味だけど、どちらかというとプラスなイメージで使われるような気もするのだが

 

優しかった兄が変わってしまった様を見て

多分自分が自覚している以上に、心はショックをうけてたんだと思う。

 

痛いほど知ってるからこそ、あえて聞きたくない言葉。

“変わらないものなんて無い、そんなの知ってるよ”

と、何も悪くないのに先生と黒板を睨みつけた。

 

 

 

 

 

“人は変わってしまう。

今、私達はとなりにいるし大事な人だと思ってるけど、いつかそれが変わってしまう時がくる。

私はそれがたまらなく怖い。

変わらないものがほしい。”

 

もちに話したこの言葉の、どれくらいが正確に届いただろう。

この言葉の背景にある、私の弱さや傷に

中学の頃のもちが気づくわけなんかないのに。

 

 

 

“俺は、変わらない。

さやかが必要としてくれるなら、いつでもそばにいるし、味方でいる。”

 

その言葉に、私がどれだけ救われたか。

そして勝手に、支えにしてしまったか。

そのくせ信じるのが怖くて、何度も逃げてしまった。

まだ一人で立てもしないのに

信じきった結果、その支えを失ってしまったら

そう思うと怖かったし、もちの重荷になるのも嫌だった。

 

 

 

 

 

「もちさんを、お兄さんの代わりとして見ることで、心に安定ができたんだと思います。

だから、恋愛じゃないんですよ。さやかさんにとって、もちさんは家族なんです。」

 

ダイヤング先生に言われて、ようやく気づいた。

 

そっか。

だから、恋愛になると違和感を感じたのか。

でも、消えないんだ。消したくないんだ。

私の穴を塞いでいてくれた、大切な家族だから。

 

でも、もちはそうじゃなかったんだよ。

当然だよね。いい迷惑だ。

 

だから、もう手放そうって思ったんだよ。

 

 

 

結局、変わらないものではなかったね。

 

だけどお互いさ、もう手にしてるから

 

変わらないもの、大切にしていこうね。

 

 

 

 

 

 

 

 

何度も何度も、書いて消して書いて消して

ってしてるものがある。

 

【カルーナ】

って題名の、小説。

各章は全部、花言葉の意味で名づけてる。

 

 

もちと私の話を書き残しておこうと思って

いつも途中で書けなくなって、全部消してしまう。

意識を過去に持っていくと、体が悪く反応する。

“過去から意識を無理矢理でも離せ”って、自分の内側に言われてるような気になる。

だけど自分にとって大切な記憶だから、書き留めておきたいとも思ってて

拮抗してる。

 

 

書ききれる日は来るのかなあ…