ジャックナイフ

私は結構ジャックナイフな部分をもっているのだけど

普段はそれを隠し持っていて、相当なことがあった時には牙を剥くタイプである。

 

今日はなんかそんな、ダークな部分が出てくる日なので書いてみることにした。

 

 

 

 

 

「私、繊細なんで」

「私、気にしいなんで」

「私、人の気持ちとかわかるんで」

 

 

 

で?って感じ。

本当に繊細な人はさ、自分繊細なんで、とか言わないのよ。

自分サバサバしてるんで、の人と同じ。

それを言うことによって周りに気を遣わせてしまうかもしれないって

そこまで思える心があるから、真に繊細というのであって言わないんじゃないかしら、と思う。

 

 

予防線のように使う人、いっぱいいる。

大体そういう人って、自分は人の言葉で傷ついてますよーっていう割に

自分も態度や言葉で人を傷つけてることに気づいてなかったりする。

 

 

 

人って、故意じゃなくても誰かを傷つけてしまうことって絶対あって

 

そこには無意識な期待とかあったりするし、誤解もあったり、タイミングが合ってなかったり、様々な要素が折り重なってそういう現象が起きちゃうんじゃないかと思うけど

 

絶対、自分が気づいてないところで、「ん?」って思ってる人はいるのよ。

いくら自分なりに気をつけてたとしても。

 

だから、基本、お互い様なの。

(もちろん、相手側が100%悪いこともあるけど、今はそれは置いといて、と。)

 

 

 

姉が「私、誰が誰にベクトル向いてるとか、こうしてほしいんだなとか、その時の気持ちとか、わかっちゃうんだよね」

と昔言っていたのだけど

正直、私でも気づくようなレベルでしか気づいてないくせに、ドヤ顔で言わないでほしいと思う(笑)

 

多分、気づける人の方が多いと思う。

そして、その「気づく」にはいろんな経験が基になってることもあるから

まだその事柄に対して未体験の人には気づけないことだってあるし、Aには気づけなくても、Bには気づけたりってこともあると思う。

だから、「私わかっちゃうんだよね」っていう人って、自分をものすごく気づける人みたいに思ってるように感じることがあるのだが

もちろん、そう言ってる人が気づいてないこともあったりして

結局多分、みんなどっこいどっこいだよ、と思ったりする。

(たまに「ほんとに人の気持ち気にしてないんだなこの人」って人もいるけどね)

 

 

 

 

姉の場合はさらに

自分で勝手に思い込んで

相手のために!ってやって

結局的外れで

そんで自分はこんなにしてあげたのに!みたいに怒ってたりする。

質がわるい。

 

 

そういう話を聞いてる時

 

じゃあ、やんなけりゃ良かったんじゃね?

てか、そもそも、あなたの観察眼は正しいんですか?思い込みではないですか?

その人は、明確に、あなたに助けを求めたんですか?

助けを求めてない人、助けを求めてないタイミングで、的外れなことしたって、伝わらないし

そうじゃなく自己判断で動いたなら、あなたに怒る権利あります?

自分が動く理由は、「自分が動きたかったから」であって

結果、うまくいかなかったなってことはあると思うよ。

だけど、なんでそれを相手のせいにするのか。

それって結局、自分はこれだけのことを人にしてあげられる人なんだ、って思いたかっただけなんじゃないの?

そういうところで自分の価値を決めてるから、相手が思ったように感謝してくれないと自分を否定されたように感じるから、怒るんじゃないの?

 

と、内心思っている。

 

 

 

 

本当に相手のことを思って動ける人って

どんな結果になろうと自分がやりたくてやってるって言い切れる人で

全ての行動を、自分が納得してるから動ける人なんだと思う。

 

生半可な気持ちで、人のため、とか言っちゃいけんのだ。

 

 

 

と、いうことを考えさせてくれるT先輩との出逢いが

私にとっては結構財産であったと思う。

 

 

中2の文化祭で、バンドを組むことになって

卒業生のT先輩をドラムでお願いすることになった。

 

ひと夏しか一緒にいた期間がなかったけれど

T先輩はいつもはおちゃらけててムードメーカーで

だから初めは全然気づかなかった。

 

何かがあって、「あ、この人、すっごく周りを見てる人だな」と感じることがあって

その後からよく観察するようになった。

 

T先輩は、ふとみんなを静かに観察してる時があって

動きや表情を普段からちゃんと見てるからわかるんだと思うけど

誰かが言葉に出してもないのに困ってると、すっとフォローいれたり

気づいてるくせに「たまたまね」と気づいてないふりを装ったり

みんなでいる時には笑ってた人の、ちょっとした暗い表情に気づいて

すっと場の矛先を変えるようなフォローの言葉をかけてあげたり

実はそんな気遣い屋さんなのに、おちゃらけ

“そういうヤツ”を買って出てるようなところがあった。

 

全部全部、愛が深いな〜って思って見てた。

 

 

「先輩って、すっごいよくいろんなことに気づくよね」

と声をかけたらちょっと驚いた顔で

「えー、そんな風に言われるの初めてだよ」

って笑ってて、この人、これが本当に、当たり前なんだなーと思った。

 

「気づかれないくらい、さりげなーくやるよね」と言ったら

「気づかれたら、はずいっしょ!間違ってるかもしれない時もあるし!気づかれないくらいが、一番丁度いいんだよ。」

って優しい目で言ってたな。

相手が気づいた時に負担にならないように、そこまで考えてるんだなと感じた。

とっても優しい人。

おごりがなくて、身のほどをわきまえているといえばいいのか(なんかちょっと違うな)、「してあげたのに感」が全くない。

 

気づかれないってことは、感謝されないことも多々あるんだろうけど、むしろそれでいいんだと思ってるのが、かっこよかった。

 

そんなT先輩にバイク2ケツしてもらって、夕焼けの中畑のど真ん中の道を走ったのは、とっても優しい時間だったな。

 

 

っていう思い出。

 

先輩元気かな〜

こういう、真に繊細で、真に優しい人に

たくさんの幸せと愛が注がれるといいなと思う。

 

そして相手の思いやりに気づける人間でありたい。